山登りで一番美しい季節は、積雪期(冬山)の晴天です。

青い空とキラキラ光る霧氷と真っ白な新雪、そして、深い静寂が待っています。

まだ誰も歩いていない新雪に、自分の足跡残しながら進めば、真新しい動物たちの足跡を見ることが出来ます。

ここは、限られた人しか来れない別世界。しかも、限られた時間。数時間もすれば、吹雪に急変することも良くあります。そこに、足を踏み入れた感動は、いつまでも心に残るでしょう。まるで、神々の世界のようです。

 

九州の積雪期の登山のリーダーの経験があれば、中級登山者程度。本州の冬山登山のリーダー経験があれば、上級者の仲間入りでしょう。

 

積雪期のコース例

厳冬で積雪がある阿蘇高岳、島根県三瓶山、兵庫県氷ノ山

冬山のコース例

伯耆大山、長野県八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス

厳冬の北アルプスは超上級となります。

中・上級者の山登りの楽しみ方

山登りの経験を積んでくると、次のステップに行きたいと思うのは普通の事です。

そして、そこには見知らぬ世界や感動的な景観が待っています。しかし、それらを体験するには数々のハードルを越える必要があります。

それを乗り越えた先には、それだけ多くの楽しみ方やご褒美があります。

 

冬期登山

バリエーションルート登山

誰もが歩いている通常登山コースではなく、岩場や危険個所が連続し、標識が無く、トレース(足跡)が少なく、体力も必要な登山コースを、バリエーションコースと言います。

危険と隣り合わせですので、より安全管理に注意を払いながら、ハラハラドキドキと一歩ずつ進みます。お互いに確保しながら助け合って進むので、仲間との連帯感をより強く感じることでしょう。

下界では想像がつかないような景観が続き、踏破した時の達成感はなみなみならぬ感動をもたらします。限られた人々が行けるコースとしての、ちょっとした優越感があります。

 

コース例

阿蘇根子岳西峰~天狗縦走、阿蘇高岳北尾根

北アルプス北鎌尾根、前穂高北尾根

日本独自の登山スタイルとして、沢登りがあります。

暑い時期は、縦走登山より沢登りがとっても楽しいです。一度経験すると、ほとんどの人が病みつきになります。

最後の砂防ダムを超えて、沢沿いに水の中をどんどん登っていきます。すると、美しい滝が現れ、シャワークライミングしながら越えます。時には、神秘的な深い淵が現れ、そこを泳いで突破します。通常、淵の先には滝がありますので、超えるのが難しい時があります。滑り台のような美しいなめ滝があり、子供に戻ったように滑って遊び、滝つぼにドボンと滑り落ちたりして楽しみます。

夏の一番暑い時期でも、暑いどころかむしろ寒いぐらいです。最後は縦走路に出て山頂を目指し入渓地点へ戻ります。

 

コース例

脊振山系洗谷コース、多良山系小川内谷右俣コース

祖母山系三枚谷、大崩山系祝子谷遡行

 

沢登り

ビックウォール(マルチピッチクライミング)

ゲレンデや室内のクライミングジム等でクライミングするのは、登山と言うよりスポーツ競技に近く、中上級者登山の楽しみは、何と言ってもマルチピッチをクライミングして大きな岩場を登ることです。

目もくらむような高度感の中、ロープやクライミングギヤを駆使して滑落の恐怖と闘いながら、微妙なバランスと体のすべての筋肉を使って登ります。時には、時間との勝負や水分との勝負になることも。それは十分な食糧や水を持って上がれないからです。

 

コース例

日向ダム正面壁、大崩山系小積ダキスカイライン

南アルプス北岳バットレス第四尾根

 

 

 

紹介したコースは、通常の山装備又は経験だけでは危険です。しっかりしたリーダーの元事前に訓練を行い、道具の使い方を熟知して挑んでください。また読図能力や気象の知識も必要となります。